SUBARU Imprezza GDA Dtype

今回は、スバル インプレッサ GDA-Dタイプ のミッション・オーバーホール、フロントLSDの取り付け、エンジン・ミッションマウントの交換、クラッチの交換、フロントパイプ(HKS スポーツキャタライザー)の交換を行ないました。
インプレッサのミッションというと、以前より初期型のものは、ガラスのミッションといわれるほど壊れやすい物でした。
このミッションのオーバーホールといえば、スバリストの方には興味のあるものではないでしょうか?

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●ミッション OH(オーバーホール)
●STi エンジンマウント/ミッションマウント
●CUSCO LSD タイプRS
●クラッチカバー・ディスク


ミッションを降ろして、エンジンマウントを交換しているところです。
外した純正と、STiを比べてみました。 形は同じですが、強度は大違いです。


いよいよミッションの分解です。 シフトセレクターを外し、中のビスカスが見える状態です。

横割のミッションケースの分解です。

メインシャフトとカウンターシャフトを取り出しました。 
右横に、今から交換する3,4速ハブ・スリーブ、メインシャフト・カウンターシャフト用ギアセット、2,3,4,5速用シンクロがあります。

カウンターシャフトを分解しました。

カウンター・メインシャフトのクリアランス・起動トルクを測定し、組み上げました。

トラップでは、走行会・競技車のお客様が多いので、ホンダ、ミツビシ、スバルを中心に、今までに少なくとも500基以上はミッション・オーバーホールを行なってきました。

以前のスバルのミッションは、1,2速が弱く(GC8ver.5以降は強い)、ロケットスタート30回くらいでダメになっていました。また、ツインプレートクラッチを入れると、3速でもいとも簡単に破壊されました。 競技車に至っては、移動距離を含む6000㎞でミッションを開けていました。

トラップでは、ミッションを組み込む前に、ギア・ハブ・スリーブの当りを出すなど、希望するチューニングのメニューに応えています。


次にLSDの組み込みです。純正デフからベアリングを外したところです

LSDはクスコ製RSです。 リングギア取り付け後、LSDのイニシャルトルクを測ったところ、5.5キロでした。 最近のLSDチューニングを考えると、昔のようにイニシャル値を重視していません。ミートのタイミングと、中間での使いやすさを重視します。

今までGC8ver.1、GC8ver.5、GDBと競技トップクラスの車をセットアップしてきましたが、GC8ver.1のときはフロントデフを7回、リアデフを13回の仕様変更をしたのを思い出します。

リングギアの歯当りの調整と、同時にバックラッシュを見ているところです。 特殊な形のマイクロメーターを入れ、リアのケースをつける前に、シャフトをロックさせるものを取り付けし、歯当り、バックラッシュを調整しています。

これが終われば、ケースを組み立てて、載せて終わりとなります。


一般走行においても、雪道や雨天では車が安定しません。 LSDを装着することによって、コンディションが悪くても、車を安定させることが出来ます。